お葬式ってなんだろう?

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 さまざまな文化や宗教はこの問いに答えるためにいろいろな道筋をたててきました。お亡くなりにならないとわからないことで、真実を知っている人はこの世にひとりもいませんが、どの考え方があなたにとって心地よいですか?

  1. 消え去る:死ですべてがなくなる。生きている間に感じたことや考えたこともすべて終わり、何も残らない。そうなのかもしれません。
  2. 別の世界へ: よい行いをすれば別次元の霊的な世界へいく。よい行いをした人は天国や極楽へ。そうでない場合は地獄へ。神道では「黄泉の国」とという別世界へ行く。そうなのかもしれません。
  3. 輪廻転生: インドの哲学や宗教では、すべての命あるものは自動的に何度でも生まれ変わるとされています。そうなのかもしれません。
  4. この世のどこかに: 人は亡くなってからも何らかの形でこの世界に留まり続けるとされる考え方です。見守ってくれたり、時には何かしらのメッセージを送ったりする。そうなのかもしれません。

 自分自身や大切な人の死を理解し受け入れるために、人は死を考え、安心を見出したり、心の準備をしてきました。現在の日本では「消え去る」という考え方の方が多いかもしれませんが、どのような考え方が腑に落ち、あなたを安心させてくれますか?
それぞれの考え方が、私たちが知り得ないものと、どう向き合うかを示しています。

お葬式はなぜするの?

お葬式ってなんだろう?

お葬式は何のためにするのかな、と思ったことはありませんか?実は、お葬式にはいくつか大切な理由があります。時代や文化によって異なりますが、お葬式はただ単に亡くなった方を弔うためだけでなく、残された人々が旅立つ方との関係に区切りをつけ、新しい人生を歩み始める重要なステップとなります。

旅立つ人のために何かしたい、してあげたいという送る側の気持ちを表す

 悔いのないお別れになるように、大切な人のためにできることをして「ありがとう」の感謝の気持ちや愛情を表します。もちろん無理なくできる範囲で、です。

あの世への旅立ちを滞りなく行いたい、来世への祈りの時間と場所

 お亡くなりになった方のこれから(来世での幸せや、次の世界への旅路の安全など)を、見送る人々が祈る時間を創造します。

旅立った方の生涯を締めくくり、お別れを告げる時間と場所

 旅立った方のこれまでの物語を振り返り、思い出や今の気持ちを共有することは、見送る方々が新しい人生の1ページを書きはじめる大切なステップです。

 お葬式はただの儀式ではなく、亡くなった方の人生を祝福し、称える場となります。残された人びとは旅立った方とのつながりを再確認し、気持ちを共有することで心の負担を少しでも軽くすることができます。

 お葬式は、見送る方にとっても大切な時間です。それぞれの思い出が語られることで、旅立った方の生き方がどのように他の多くの人生に影響を与えたかを理解し、感謝の気持ちを再確認することができます。旅立った方からの贈り物を胸に、新たな未来に向かって一歩を踏み出す勇気を得ることができるのです。

時代と共に変化するお葬式

 大きなお葬式を出すことが当たり前だった時代もありましたが、今は少し変わってきています。社会的な期待(あの人はこれくらいのお葬式をして当然だろう)や圧力(これくらいのお葬式をしないとおかしいと思われる)によって、華やかで大きなお葬式が行われることもありました。しかし今は、お葬式はより個人的で、旅立つ方との関係や見送る方の希望に寄り添って行われるようになっています。  これは、旅立つ方を尊重し、送る方の気持ちに寄り添ったお別れをすることが大切だと考えられるようになったためです。

現代のお葬式

 現代では、お葬式は亡くなった方と見送る方の意志により様々なかたちがあります。関係の深い人だけで静かに行う「家族葬」や、とてもシンプルな「直葬」などが選ばれることも増えています。外に向けての大きなお葬式よりも、旅立つ方との個人的なつながりを大切にするためや、縁のある方とのプライベートな時間を持ちたいからです。お葬式は、故人への最後の別れの場として、また新しい章を始めるための重要な一歩として機能しています。

 お葬式は、ただの儀式ではなくて、亡くなった方を思い出し、新しいスタートを切るための大切なステップです。それぞれの人が旅立つ方を思う心に合わせて、お葬式を選ぶことができます。

いろいろなお葬式のタイプ
直葬(ちょくそう)

お通夜や告別式などを行わず、ご安置の場所から火葬場に直行し少人数でお別れをするものです。火葬の前に少しお別れの時間をとったり、火葬炉の前で短いお経をあげていただくこともできます。

一日葬(いちにちそう、ワンデー)

お通夜をしないお葬式です。通常は前日に式場を整え確認し、お亡くなりになった方は式場にお入りいただきます。

密葬

本葬やお別れ会に先立って行われる小規模のお葬式です。お身内の方、近しい方だけで通夜、葬儀、火葬を行います。

本葬

密葬に続いて後日、弔問客を招き、お骨やお位牌、お写真などで亡くなった方を偲ぶ大きなお葬式です。「お別れ会」、「偲ぶ会」などもこの本葬にあたります。

家族葬

お身内の方や縁のある方でお見送りするお葬式です。家族葬に定義はありませんので、お身内や葬儀社との事前相談などでよくご希望をすり合わせるとよいでしょう。

区民葬

祭壇、棺、霊柩車、火葬、骨壺がセットになったお葬式プランで区民葬取扱業者が取扱います。お葬式に足りない部分は追加料金で依頼します。

生前葬

生前といっても生まれる前ではなく、お元気なうちにご自身で主催しお世話になった方々と共に過ごすお葬式(パーティー)です。特に決まりもなく、自由なかたちで行うことができます。いい言葉を聞くことができるメリットがあります。

骨葬

火葬後に行うかたちのお葬式です。一部地域では一般的に行われています。また、お住まいの地域で火葬をして地元でお葬式を行う場合、お亡くなりになった方のお体の状態などでの選択など様々なケースがあります。

お別れ会

火葬後にお客様を招いてお亡くなりになった方を偲びます。お別れ会の主催はご遺族に限らず、趣味の仲間であったり、お友達であっても構いません。お別れ会をされる方のお気持ちなので、主催者が異なる場合、何度か開催される場合もあります。

葬儀社の種類
葬儀専門業者

葬儀を専門に取り扱っている会社です。町の葬儀屋さんなどはこの形が多いでしょう。それぞれ特徴や得意分野が異なりますので、ホームページや事前相談などで確認しましょう。

互助会

「冠婚葬祭互助会」のシステムを使った会員制の葬儀社です。遠方に引っ越した時もその場所の互助会でサービスを受けることができます。会員証ごとに使えるサービスが異なりますので確認しましょう。

農協(JA)

農協でもお葬式を執り行っています。農協の金融サービスと連動しています。故・西城秀樹さんもJAでご葬儀をされました。

葬儀社紹介業者

インターネットで検索するとまずトップにあがってくるのがこちらです。あらかじめ葬儀プランを設定されていて、そのプランでお葬式をしてくれる葬儀社を紹介してくれるサービスです。

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